こんにちわ。
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正しい日本語は「こんにちは」だよとオーナーに注意されました、レストラン店長の板倉です。
すみません、以後気をつけます。
第三回目の今日は、私とオーガニックの出会いについて書きたいと思います。
第一回目の自己紹介で書きましたが、みどりえに来る前は実家のある長野県上田市でオーガニックカフェを営んでおりました。
上田でカフェをやろうと決めたはいいものの、どこでどんなカフェをやるかは漠然としていました。
毎日のように物件を探し、実家から高速で1時間以上ある場所にパン屋さんの居抜き物件があると聞けばすぐさま内見しに行き、明らかにボロボロで修繕が必要なのに1500万で購入しようか本気で悩んで、旦那と母に本気で止められ(父は乗り気だった)、誰もこないような山奥の蔵を500万で購入しようとしたり(修繕に1000万はかかる)、家族を巻き込んで暴走していました。
そんな中、ちょっと休憩にランチでもしようと行った築180年を超える古民家のパン屋「穀蔵」。
中にいたのは、今まで出会ったことのない雰囲気を持つおじさん一人。
今カフェはやっていなくてパンの販売だけだと説明を受け、パンを購入。ふと横に目をやると「アルバイト募集」の張り紙が。ビビッときて、おじさんにかくかくしかじか経緯を話したら、じゃあここでやれば?と。忘れもしない2018年12月26日。
冬は寒くてカフェはできないから、準備期間を含め3月からカフェをやることに。そして次の日から働かせてもらうことに。それが引越ししてから2週間目の出来事。後から聞いたら、アルバイト募集の張り紙を出したのがその日の朝だったという奇跡。
カフェをやる上でおじさんから出された条件はただ一つ。オーガニックであること。
その時の私は知らなかったのですが、この「穀蔵」というパン屋がすごいパン屋で、すごいパンを焼くのですが(気になる方は調べてください)おじさんがオーガニックに精通していて知識が豊富。でもそれが特別ではなく、当たり前というスタンス。このおじさんとの出会いが私とオーガニックの出会いと言えます。
カフェオープンまでの2ヶ月で猛勉強しました。
オーガニックな生活をされている方の話を聞くと、ご自身やご家族の病気がきっかけだったり、環境保全のためなどすごく根拠のある理由がある中で、私みたいなきっかけは申し訳ないのですが、オーガニック中心の生活を始めてから自分自身がどんどん変化していくのを実感しました。特に考え方や心境の変化が大きく、2年後には悟りを開いたかと思うぐらい穏やかになり、旦那との生活を再スタートさせてもイライラしなくなりました。
この2年間の経験と穀蔵を取り巻く人々との関わりは私の宝物で、これから小出しにしていこうと思います。
穀蔵のおじさんは、家に電子レンジやテレビやエアコンがなく、料理に砂糖を使わず、玄米を食べ、平和の圧力鍋でお米を炊いていました。その一つ一つが私には衝撃的で、こんな世界があるのかとすら思いましたが、そのおかげで、みどりえの電子レンジを使わず、砂糖を使わず、平和の圧力鍋で毎朝お米を炊き、野菜は茹でずに蒸すというこだわりに共感し感動することができました。
それがすごい事だと気づけるか気づけないか、もちろん気づいて欲しいけど、ここオーガニックで美味しいんだよ!だけでも十分嬉しいです。いや、それが一番嬉しいかも。
こんなにこだわっているよ!すごいだろ、えっへん!とは微塵も思っておらず、お店としてそれが普通だと思っています。これも穀蔵のおじさんから学んだ事です。
なんだか穀蔵のおじさんを持ち上げてしまいましたが、実際は変なおじさんです。私は尊敬しつつも、もうしっかりしてよ!といつも思っています。穀蔵は細々と営業していますので、気になる方はこの状況が落ち着いたら行ってみてください。おじさんの焼くパンは唯一無二です。
ではまた来週お会いしましょう。
店長 板倉